ガラスびんの軽量化事例
小びんドリンク
エスカップ
(100ml)
エスエス製薬株式会社

びんの質量
キャップ・ラベル中身を含まない1本当たりの質量
- 従来びん
- 軽量びん
- びんの高さ
- びんの高さ
発売以来、容器の工夫を重ねながら
今回、
100mlドリンクびんのカテゴリーで
業界最軽量の98g※1を実現。
1963年に誕生した「エスカップ」(指定医薬部外品)は、食欲不振時に有用なカルニチン塩化物をはじめ、肉体疲労時に不足しがちなビタミンB群やタウリンを配合した、肉体疲労時の栄養補給や滋養強壮に効果的なドリンク剤。 フルーツのエッセンスをミックスしたさわやかな服用感で、長年にわたり親しまれています。
パッケージは効果感や安心感のあるガラスびんを使い続け、お客さまの持ちやすさや飲みやすさに配慮しながら変化を重ねました。発売当初から独特のロングネックの形状が踏襲され、120g以上あった重量は113gになり、さらに2010年に103gに軽量化されました。しかしながら、2011年の東日本大震災で福島県浪江町にある生産工場が被災し、充填ラインが使えなくなったことで、既成の一般びんを使って別の工場で生産することになりました。結果として、それまで着実にびんの軽量化を進めてきたものの、重量は120gにアップしました。
それから5年後の2016年に、オリジナルのびんを採用した新しいパッケージにリニューアルしました。胴部が長いシンプルな従来びんのボトル形状を踏襲しながら、胴径を若干細くし高さを2mm低くしました。びんの重さについては、強度を確保するため、ガラスの厚みを最適な状態にすることに配慮しつつ、120gの従来びんを22g軽量化することに成功。98gというびんの重量は、100mlドリンクびんにおいて業界最軽量となっています。これにより、お客さまが手に取りやすい仕様となり、10本入りケースも持ち運びしやすくなりました。
この大幅な軽量化を実現する際、入り味線のバランスとウォーターハンマー現象による割れの対応に苦労しましたが、機能性を重視した肉厚にすることで解決しました。
この軽量化による効果として、びんの製造工程でのCO2排出量が、1億本製造した場合に1,009トン※2の削減につながることが試算されています。
※1 2014年8月時点、日本山村硝子株式会社調べ
※2 日本山村硝子株式会社によるデータ
チオビタ・ドリンク
(100ml)
大鵬薬品工業株式会社

びんの質量
キャップ・ラベル中身を含まない1本当たりの質量
- 従来びん
- 軽量びん
- びんの高さ
- びんの高さ
コスト削減と環境負荷の低減をめざして、
99gへ軽量化。
年間1300トンの
CO2排出量削減を実現
大鵬薬品では、環境問題に対応して、製品のライフサイクル全体を対象とした環境負荷低減の取組みを強力に推進しています。
2010年の「チオビタ・ドリンク」におけるびんの軽量化も、その一環です。びんの軽量化は30年以上前に始まり当初125gあった重量を102gに減量。当時の目的は原料の削減にともなうコスト削減とのこと。その後、搬送中の容器破損率の低減対策などで107gに増加しましたが、100g以下を目標とした軽量化に再度チャレンジ。最終的に99gへの軽量化を実現しました。最初の軽量化では、なで肩形状から肩はり形状に変化させましたが、二度目は見た目の形状は変えずにびんの内面形状の改善などを行いました。その結果、びんの製造段階で約1000トン、輸送段階で300トン、年間合計1300トンのCO2排出量の削減につながっています。このようなびんの軽量化による環境負荷の低減効果は、「チオビタ・ドリンク」の工場で配布する、工場案内用リーフレットにわかりやすく記載されていて、小・中学生から老人会の方々など、見学者に広くアピールしています。
リポビタンD
(100ml)
大正製薬株式会社

びんの質量
キャップ・ラベル中身を含まない1本当たりの質量
- 従来びん
- 軽量びん
- びんの高さ
- びんの高さ
びんのサイズを変えずに10gの
軽量化を実現。
コーティングを施し、
強度の維持を行いました
商品について
大正製薬の主力製品であるリポビタンDは、タウリン1000mg、イノシトール、ビタミンB群などを配合したドリンク剤です。
軽量化について(工夫した点など)
軽量化のコンセプトは、見た目には何も変わらない状況での実施。サイズを変えずに難易度の高い小びんを軽量化するために、コーティングを施し、強度を維持することにしました。