自治体の取り組み事例
東北エリア
山形県
上山市
上山市の概要(令和3年1月1日現在)
- ●人口:29,564人
- ●世帯数:11,273世帯
- ●面積:240.93㎢
- ●資源物ステーション数:557カ所
- ●収集方法:びん色別収集
(ステーション収集) - ●分別基準適合物引渡量:
無色90,510㎏、
茶色78,890㎏、
その他の色51,820㎏
合計221,220㎏(令和2年度)
エリア特集最良の分別収集方法を、
スタート時から取り組んだ成功事例
行政の最適な分別仕組みづくりと住民の高い意識が効率化を実現。
約30年の継続から、高品質なリサイクルを生む。
上山市では平成7年4月より、山形広域環境事務組合の立谷川リサイクルセンターの稼働に合わせて市独自でごみの減量化を図ることを目的に、プラスチック製コンテナによるガラスびんの色別回収を開始しました。コンテナは色別に4種類。空きびんは透明びん、茶色のびん、その他の色のびん、生きびんと各コンテナに分別。ごみ集積所は市内557カ所設置されており、地区ごとに組織される衛生組合によって、管理されています。ガラスびんは2週間に1回、その集積所か平ボディ2tトラック2台で収集し、その後手選別で混入物がないかどうか確認し、ストックヤードに保管。収集されたびんには残さも少なく、現場から保管の工程までスムーズで効率的な作業が進められています。 上山市ではリターナブルびん(生きびん)は、ワンウエイびんとは別に緑色のコンテナで収集し、上山市リサイクルリレーセンターで売却契約のある業者に引き渡しています。上山市のガラスびんの色別構成比は、無色びんの構成比が40.9%(山形県全体27.1%、全国平均39.2%)と、全国平均よりも高く、県内でもトップの数値となっています。その他色の構成比は23.4%と全国平均29.7%よりも少なく、優秀な結果となっています。また、化粧品びんも分別収集開始当初から収集を行っています。 これは、ガラスびんの色別収集開始から続く排出方法の仕組み作りと、自治会のみなさんのしっかりしたルールづくりとルールを守ることへの意識の高さの結果だと言えます。市内の道路はどこもポイ捨てがなく美しく、地区会のボランティアで商店街の清掃活動を行うなど、高い美化意識が根付いています。リサイクルの大きな転換から約30年。行政と住民による長年の取り組みの結果がいま、ガラスびんの高品質なリサイクルを生み出しています。
お話を伺った
上山市市民生活課 環境衛生係
主事 小関さん
- 分別区分
- びん色別
ガラスびんは、無色、茶色、その他色、生きびんと4種類に分けて分別排出され異物の混入も少なく、ルールは守られている
- 収集容器
- コンテナ
ガラスびんは色別に専用のコンテナに入れる仕組み。専用コンテナのため、異物もなく、収集時の確認はすぐ終えられる
- 収集場所
- ステーション
市内に557箇所設置。地区ごとに組織されている衛生組合で管理されている。リターナブルびん(生きびん)もステーションで収集されている
- ステーションごとに色別専用のコンテナが設置されている
- 清潔に管理されており排出時のルールが徹底されている
- リターナブルびん(生きびん)は、ステーションでチェックし、分別している
- 収集車両
- 平ボディ
平ボディ2tトラック2台で稼働。1台につき作業員2名。
荷台には色別コンテナが積まれている
- 幌付きの荷台に色別の専用コンテナを積み込む
- 荷台側面の横さくは取り外しができ、側面からも積み込み&下ろしが可能
- 選別手段
- 手選別
手選別により異物除去。種類ごと収集しているため異物の混入は少ない
- 荷下ろしされたコンテナは色別のストックヤード前で順次選別作業が行われる
- 1本づつ丁寧に選別と異物の除去が行われる
- 保管設備
- ストックヤード
平成7年4月稼働、上山市リサイクルリレーセンター。
収集車からそのまま荷下ろししてストックヤード前で選別し、保管
- 透明びんのストックヤード
- 雨風・ホコリの入らない保管が可能な建物内に設置されている
- 選別作業後の空きコンテナは種類別に整頓され次の回収まで一時保管される
- 上山市リサイクルリレーセンター外観
- 収集トラックの搬入口。中に入るとストックヤードが直結されている
-
P箱に収められた生きびん保管ヤード。
地元のお酒も数多く回収されている
品質向上のためのポイント
- ●ごみの分け方・出し方ガイドブックを発行し、全戸に配布。ホームページにも情報を掲載し周知を行っている。また小学生を対象にしたごみ排出やリサイクルに関する出前講座を開催し、啓発を行っている。
- ●住民のルールを守る意識は高い。ルールを守っていない排出については、隣組単位でコミュニケーションをとり、ルール遵守の声がけを行っている
ガイドブック パンフレットなどで資源ごみの
出し方や
エリアごとの収集日を
告知