自治体の取り組み事例
北海道エリア
北海道
岩見沢市
岩見沢市の概要
- ●人口:76,753人(令和5年1月1日住民基本台帳)
- ●世帯数:41,021世帯(同上)
- ●面積:481.02㎢
(令和5年全国都道府県市区町村別面積調) - ●収集方法:びん色別収集
- ●収集容器:コンテナ(リサイクルステーション)
袋(ごみステーション) - ●運搬方法:平ボディ車
- ●収集ステーション:リサイクルステーション数(724)
ごみステーション数(2,279) - ●分別基準適合物引渡量:610.8t
(令和3年度環境省資料より)
2種類の収集ステーションがもたらす市民の利便性と、
高品質なリサイクル。
岩見沢市では、平成4年「岩見沢市廃棄物の処理及び清掃に関する条例」が制定され、4モデル地区での市直営のワンウェイびん収集を開始しました。 平成6年からはびん類の分別リサイクル収集(茶色、無色、その他の色)を開始し、平成12年からは町会に対し回収容器やリサイクルステーション設置などに対し助成を行い、リサイクルの意識の向上と推進を図ってきました。また、市がごみパトロールを行い、ごみ出しの時間帯に合わせて排出状況がよくないごみステーションで街頭啓発を実施してきました。平成26年にはごみステーションからの収集(月2回)も開始し現在に至っております。また、リサイクルステーション(724カ所)では365日、24時間いつでも排出できるので、排出の利便性がすぐれた分別結果へとつながっていると考えています。 ごみ処理施設である「いわみざわ環境クリーンプラザ」は開設当初、びんは色別ではなく、びん単独・袋収集しており、袋に入ったまま選別ラインに投入し、破袋機で袋を除去して手選別していました。破袋機でびんが破砕されるため、色混合の割れた状態で選別コンベアに流れてくるので、多量の選別残渣が発生していました。これを改善するために、びん単独色別に袋に入れ色別のコンテナに排出してもらうように変更しました。平ボディトラックから色別のコンテナを降ろし、プラットホームでの粗選別で袋と異物を除去し、ガラスびんだけをフレコンバックに入れます。色別のフレコンバックを選別ラインに投入しますが、袋は粗選別時に除去しているので破袋機は稼働させていません。選別コンベアで最終選別をしています。 リターナブルびんは行政回収では収集していません。販売店に返却していただくか、集団資源回収に出していただくようにしています。 総じて町内会のみなさんの分別意識は高く、排出方法の相談や分別指導の依頼など、多くいただいています。もともとのコミュニティーとしてのつながりが強いという土地柄があります。もちろん課題もあります。年1回の組成分析調査によると、最近は燃やせるごみに資源物が混入することが徐々に増えており、再度丁寧な広報活動を行い、分別品質の向上に努めていきたいと考えています。 岩見沢市としては、市民のリサイクル意識の向上が図れるよう、ごみステーションやリサイクルステーションへ市民のみなさんが排出しやすい環境整備が必要と考えます。これからもごみの分別を徹底して、資源の再生利用を中心とした資源循環型社会の形成に向けた活動を続けていきたいと思っています。
お話を伺った
岩見沢市市民環境部廃棄物対策課
課長 沢永 宣之さん
- 分別区分
- びん色別
ガラスびんは、無色、茶色、その他の色の3種類に分けて分別排出され異物の混入も少なく、ルールは守られている
- 収集容器
- コンテナ
ガラスびんは色別に専用のコンテナに入れる仕組み。専用コンテナのため、異物もなく、収集時の確認はすぐ終えられる
- 収集場所
- ごみステーション
●設置数:2,279カ所
●管理:町会、マンション・アパートの管理会社など
●収集:月2回
- 収集場所
- リサイクルステーション
●設置数:724カ所
●管理:町会、マンション・アパートの管理会社など
●収集:週1回
- リサイクルステーションでは色別の専用コンテナ(カゴ)が設置されている
- ごみステーションではびんを色別に透明や半透明の袋に入れるルール
- 収集時、ルールが守られていない場合は、警告シールで注意喚起する
- 収集車両
- 平ボディ
平ボディ2〜4tトラック。1日平均7台前後で稼働。1台につき作業員2名。荷台には色別コンテナが積まれている
- トラックに積まれている専用カゴにステーションで収集したびんを積み込む
- びんは荷台の後側に積み込まれるが、側面からも積み込み&下ろしが可能
- 選別手段
- 手選別
手選別により異物除去。種類ごと収集しているため異物の混入は少ない
- 荷下ろしされたコンテナは色別に順次選別作業が行われる
- 1本づつ丁寧に選別と異物の除去が行われ、一時的に保管される
- 無色びんは選別後、フレコンバッグでそのままストックヤードへ
- 茶色とその他の色は、フォークリフトでびん受入ホッパの場所まで移動する
- フレコンバック内のびんを、びん受入ホッパ投入口へゆっくりと流しこむ
- びん手選別コンベアにて最終の選別と異物の除去が行われる
- 保管設備
- ストックヤード
いわみざわ環境クリーンプラザのストックヤードは、びん手選別コンベア階下に設置されている。雨風ほこりなどの影響を受けずに搬出までの間、保管される。
- 透明びんのストックヤード
- 茶色びんのストックヤード
- いわみざわ環境クリーンプラザ外観 2015年に稼働
品質向上のためのポイント
- ●市の広報で排出ルールや不適正排出についての特集を掲載。
また、不定期でごみ情報紙「Think ECO」を配布し、町内回覧などでの周知を行っている。 - ●当施設の見学会のほか、月1回の頻度で町内会や小学生向けの出前講座(教室)に職員が出向き、啓発活動を行っている。
- ●市がごみパトロールを設定し、各ステーションを回りながら排出ルールが守られてるかチェックを行っている。分別が守られていない時は開封調査を行い、排出者を特定できた場合は訪問指導を行っている。また、収集業者が警告ステッカーを貼り付け、出し直しを促している。頻回であればラミネート加工した排出ルール等の掲示物を貼付。
- 住民全戸に配布されている
ガイドブック - エリアごとの収集日を告知ごみ情報紙「Think ECO」を
配布(不定期)