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石塚硝子株式会社

「リデュース・リユース・リサイクル
推進協議会会長賞」を受賞

10月27日に行われた表彰式には、鈴木伸吾執行役員が出席され、表彰状を受領しました。

このたび、石塚硝子株式会社は、これまで廃棄されていた鶏卵の卵殻をガラスの主原料のひとつである石灰石(炭酸カルシウム)の代替として産業利用する取り組みが評価され、リデュース・リユース・リサイクル推進協議会が主催する「令和 7 年度リデュース・リユース・リサイクル推進功労者等表彰」において、「リデュース・リユース・リサイクル推進協議会会長賞」を受賞しました。

10月27日に行われた表彰式には、鈴木 伸吾 執行役員が出席され、表彰状を受領しました。

本表彰は平成4年度よりスタートし、3R(リデュース・リユース・リサイクル)に率先して取り組み、継続的な活動を通じて顕著な実績を挙げている「個人・グループ・学校」および「事業所・地方公共団体等」を表彰し、奨励することで循環型社会構築を図ることを目的としています。

本表彰は平成4年度よりスタートし、3R(リデュース・リユース・リサイクル)に率先して取り組み、継続的な活動を通じて顕著な実績を挙げている「個人・グループ・学校」および「事業所・地方公共団体等」を表彰し、奨励することで循環型社会構築を図ることを目的としています。

表彰式に出席されていた石塚硝子株式会社の卵殻プロジェクトのメンバーの方々に、今回の受賞にあたりお話を伺いました。

今回の受賞について

当社の取り組みが評価され、受賞につながったことをとても光栄に思います。

私たちは、これまで使われてこなかったバイオマス廃棄物をガラスの原料として活用し、枯渇性資源から再生可能な資源へと置き換えることをテーマに研究・開発を続けてきました。今回 “3R+リニューアブル” の考え方を、ガラスびんやガラス食器の製造により深く取り入れることができたのではないかと感じています。

この取り組みは、愛知県の「2023愛知環境賞」で優秀賞をいただいたことから注目が高まり、メディアでも多く取り上げていただきました。この受賞は社内でも一層の励みとなり、新たな挑戦へ向かう大きな後押しになりました。あらためて、業界の皆さまやユーザー企業の皆さまへ感謝申し上げます。

卵殻プロジェクトの進捗について

卵殻を原料として使い始めた当初は年間100tほどでしたが、昨年は140tまで増えました。安定して製品に活用できるようになり、プロジェクトは着実に前進しています。

一方で、メディアでの紹介が増えたことで従来の調達ルートだけでは安定確保が難しくなり、現在は他の卵加工業者さんにもアプローチしながら、新たな供給体制を検討しています。

卵殻

現場では、副原料的に使っているうちは問題ないのですが、これをメイン原料として扱うとなると、調合システムやライン全体の仕組みを見直す必要があります。どのタイミングでスケールアップするか、そこが一つの課題になっています。

現在、卵殻を原料として製造しているのは白生地ですが、EG(エメラルドグリーン)など色のついたガラスでは色変化のリスクがあり、EGへの使用は慎重な判断が必要になります。今後は、より大きなスケールで運用できるよう、調合やシステムの検討も進めていく必要があると考えています。

また、グループ会社でも卵殻の活用が広がっています。石塚硝子グループの鳴海製陶では、ボーンチャイナの原料として使うために独自の前処理を施し、今年(2025年)から本格的に生産を開始しました。さらに、卵殻由来のカルシウムを高機能な工業原料に加工する事業にも挑戦しており、卵殻の新しい価値づくりをグループ全体で進めています。卵殻は鉄分が少なく品質も安定しているため、ビジネスとしての可能性も高く、グループ内で情報交換をしながら積極的に深掘りしている状況です。

卵殻活用がもたらす環境価値

今の世の中、いつまでも枯渇性資源に頼り続けるわけにはいきませんし、未来にどんな知恵を残していけるかが問われていると思います。

卵殻
卵殻

捨てられていたバイオマスを資源としてガラスびんの原料に再生利用する” ことで、ガラスびんのリユース適性と水平リサイクル特性により、未利用バイオマス廃棄物が減り、ガラスびんの循環システムの中で半永久的に資源循環されることになります。これはサーキュラーエコノミーの観点から見ても大きな価値があります。

また、卵殻の活用は地域との連携にも広がりが生まれます。愛知県内や東海エリアのボトラー企業と協力できれば、地域内で完結するサーキュラーエコノミーのストーリーが描けますし、“環境にも地域にも配慮したものづくり” が実現します。規模はローカルでも、持続可能な取り組みとして非常に魅力的な形になると思っています。

卵殻
卵殻

業界連携で広がる可能性

卵殻の活用は当社が先駆けて取り組んできましたが、このような新規性のある取り組みがより広く社会に貢献するためには、個々の企業ではなく業界全体での連携が必要だと思われます。原料としての採用が業界全体に広がれば、調達量が増え、コスト面でもメリットが生まれます。

“びん業界全体で取り組む” という流れができれば、環境貢献の幅はさらに広がりますし、リニューアブルな原料活用のスタンダードが作れ、サステナブルな原料調達にもつながります。

未来に向けた新たな挑戦

卵殻プロジェクトをきっかけに、太陽光パネルのリサイクルや、ガラス食器工場の排熱を活用したコーヒー栽培など、次の新しい環境施策にも取り組んでいます。太陽光パネルのリサイクルについては、すでに実用化の目途が立っていて、社会のニーズが整えばいつでも進められる段階です。

当社はB to B の事業ですので、お客様はボトラーさんや中身メーカーさんです。また、ガラス以外の素材にも注力しています。今後も3Rやサーキュラーエコノミーを進めるお客様と協力しながら、“環境にやさしい容器づくり” をどう実現するかを常に考え続け、持続可能なものづくりを通して、社会に貢献し続ける努力を続けていきます。

両角さん・鈴木さん・加藤さん
写真 向かって左側から

新事業・機能材料カンパニー
機能材料部
リーダー

両角さん

執行役員
新事業・機能材料カンパニー
社長

鈴木さん

環境部
担当課長

加藤さん

本件に関するお問い合わせ先

石塚硝子株式会社
新事業・機能材料カンパニー
イノベーション推進部

TEL:0587-37-2762
URL:https://www.ishizuka.co.jp/
E-mail:info@ishizuka.co.jp